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免許証とマイナカード統合、24年度末に前倒し

(更新)
マイナンバーWGの会合であいさつする菅首相(11日、首相官邸)

菅義偉首相は11日、マイナンバーカードと運転免許証の一体化を当初予定の2026年中から24年度末に前倒しすると表明した。政府が同日開いたマイナンバー制度に関する作業部会で語った。行政のデジタル化のカギを握るマイナンバーカードの利便性を高めて普及促進を後押しする。

首相は11日の会合で「カードを持つメリットを高めるため、一体化はできるだけ前倒しし、24年度末までに実現する」と述べた。「必要なのは国民の期待に応えるため、変化に素早く対応するスピード感をもつことだ」と強調した。

作業部会は行政のデジタル化を進めるため、25年度末までに取り組む33の重点項目を盛り込んだ報告書をまとめた。マイナンバーカードと運転免許証の一体化は目玉政策の1つになる。

マイナンバー制度の改革は首相が安倍政権の官房長官時代から取り組んできた。

運転免許証のシステムは警察庁の所管で、同庁は当初、マイナンバーカードとの一体化そのものに難色を示していた。

首相は国家公安委員長に小此木八郎氏を起用した。小此木氏の父、彦三郎氏は首相が秘書として仕えた。小此木氏と平井卓也デジタル改革相、河野太郎規制改革相の3閣僚が10月に協議し、早ければ26年中に一体化を始めると合意した。

首相は11月にさらに実施時期を早めるよう指示し、24年度末が目標となった。運転免許証は本人確認の手段として幅広く使われ、2割台に低迷するカードの普及率を高められるため実現にこだわった。

一体化できれば、住所変更手続きのワンストップ化や、居住地以外での免許証の更新ができるようになる。警察庁は免許を更新する際に受ける講習もオンラインでできるようにする。

現在、都道府県警が個別に運用する運転免許の管理システムは24年度末までに全国共通のシステムに統合する。将来は運転免許証の情報をスマートフォンに表示できる「モバイル運転免許証」も検討する。

小此木氏は11日の記者会見で「安心して利用してもらえるように機能や業務のあり方、安全性の確保など各機関と連携する」と語った。

22年度中にはマイナンバーカードの機能そのものをスマホで使えるようにする。運転免許証以外にも、医師や看護師といった国家資格の情報もデジタル化し、カードでわかるようにする。

新型コロナウイルス対応で課題となった行政のデジタル化の遅れを解消する施策も盛り込んだ。

1人あたり現金10万円の給付で地方自治体の支給体制が混乱した反省を踏まえ、預貯金口座とマイナンバーのひも付けを促す。口座開設時に金融機関に番号を要請するよう義務づける。登録は利用者の任意とする。経済対策のような給付金だけでなく、児童手当などの受け取りにも使う。

様々な機能を追加するマイナンバーカードだが、普及率は11月1日時点で21.8%にとどまる。カードの発行や更新は市区町村の窓口に限られる。全国の郵便局で手続きできるようにするほか、病院や学校などに出張し、申請を受け付ける取り組みを進める。

政府は月内に開く関係閣僚会議で、行政のデジタル化の実行計画をまとめる。計画に基づき、来年1月召集の通常国会にマイナンバー改革の関連法案を提出する。

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