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日米豪印首脳協議、12日初開催 インド参加で中国けん制

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菅首相、バイデン米大統領、モリソン豪首相、モディ印首相が参加する=AP

日本、米国、オーストラリア、インドの4カ国政府は12日に初の首脳によるオンライン形式の協議を開く。インド太平洋地域で影響力を増す中国をにらみ、海洋進出や環境、人権問題などを議論する。新型コロナウイルスのワクチンを途上国に供与する協力でも合意を目指す。

菅義偉首相、バイデン米大統領、モリソン豪首相、モディ印首相が参加する。これまで外相級で開いており、首脳レベルに格上げする。9日にまずインド政府が正式に発表し、米国などが続いた。

サキ米大統領報道官は9日の記者会見で「インド太平洋地域の同盟国やパートナーと緊密な協力を重視するバイデン大統領の多国間の枠組みの一つだ」と述べた。加藤勝信官房長官は10日「より多くの国々との連携を一層深めながら自由で開かれたインド太平洋の実現をめざす」と語った。

協議では途上国へのワクチン供給における協力を確認する。インド製のワクチンをアジアやアフリカの国に提供する枠組みを想定する。日米豪が途上国に購入資金を融資するなど金融面で支援する案を検討する。

中国による「ワクチン外交」を意識し、各国が中国依存を強めるのを防ぐ。日本はすでに冷蔵庫や冷凍庫、輸送車両などコールドチェーン(低温物流)の整備を支援する方針も打ち出した。

バイデン政権が重視する環境問題も議題になる。脱炭素実現に向けた連携をすり合わせる。同政権が進める半導体やレアアース(希土類)など重要部材の供給網見直しなども議論する。

日本は中国の海洋進出への警戒感を共有する構えだ。中国海警局の船による沖縄県尖閣諸島周辺への領海侵入への懸念を訴える。2月に中国海警局を準軍事組織に位置付ける海警法が施行し、緊張が高まる。

香港情勢や新疆ウイグル自治区など中国の人権状況、ミャンマー情勢についても意見交換するとみられる。

首脳協議の開催は米国が1月のバイデン政権発足後に3カ国に打診した。インドが慎重姿勢を示し調整が続いていた。インドは伝統的に「非同盟」の立場を取り、特定の国との安全保障の協力を前面に出すのを避ける傾向にあるためだ。

中国とは国境問題で衝突しながらも経済的に依存している事情もあり、一定の関係を保ってきた。

日米豪はインドが枠組みに参加しやすいよう配慮してきた。今回、インド政府が最初に開催を発表したり、インド製ワクチンを途上国に供与したりするのもその表れだ。

日米豪印の枠組みはトランプ米政権時代の17年、フィリピンのマニラで局長級の協議を開いたのが始まりだ。19年に初の外相会合をニューヨークで開き、20年には日本が呼びかけて都内で会談し会合を定例化すると決めた。バイデン政権発足後、2月18日に初の外相による電話協議を開いた。

最近は英語で4を意味する「Quad(クアッド)」という通称が定着している。

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