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酒類提供やイベント、段階的に制限緩和へ 政府方針決定

専門家に慎重意見

政府は9日の新型コロナウイルス対策本部で、ワクチン接種の進展に伴う行動緩和の考え方を決定した。今秋をめどに接種証明書や検査の陰性証明があれば、緊急事態宣言が出ている地域でも飲食店の酒類提供を容認する内容だ。県境を越える移動も認める。専門家らに慎重意見もあり、感染拡大を防ぐ具体的な条件を詰める。

接種証明書や陰性証明書があれば、緊急事態宣言が出ている地域でも飲食店の酒類提供を容認する方針だ(8月東京都新宿区)

菅義偉首相は9日の記者会見で「10月から11月の早い時期には希望者全員のワクチン接種が完了する。ワクチンの接種証明や検査の陰性証明を活用し制限を緩和する」と述べた。

有識者らが策定した案に沿って考え方をまとめた。新型コロナ禍で停滞した経済の回復に役立てる。首相は「飲食、イベント、旅行などの社会経済活動の正常化の道筋をつけていく」と強調した。

ワクチン接種や治療薬の普及で死者、重症者を抑制できるとの判断がある。接種進展を踏まえて経済回復策に取り組む米欧に足並みをそろえる。

緩和は①飲食②イベント③移動④学校――の4つが柱になる。10~11月を念頭に実証実験を進め、本格運用に移る計画にした。大阪府の吉村洋文知事は9日、実証実験を巡り記者団に「府として手を挙げたい。国と詳細を詰めている」と話した。

自治体の第三者認証を受けた飲食店の酒類提供や営業時間の制限を緩める。接種や陰性の証明がある場合の会食の人数制限を緩和、撤廃する。

現状で飲食店の営業時間は宣言、まん延防止等重点措置の両地域で午後8時までと定める。宣言地域は酒類提供を禁止し、重点措置地域でも原則停止している。

上限を5千人に設定している宣言地域の大規模イベントは一定の条件を満たした場合に人数制限を緩和する。マスクの着用や大声の抑制などの安全計画の策定を求める。QRコードを活用した感染経路の追跡策も講じてもらう。

年末をにらみ、ワクチンを接種済みであれば旅行や出張のための県境を越える移動を自粛要請の対象外とする。学校生活では接種や陰性の証明書があれば部活動や課外活動を原則可能にする。

現在は海外渡航のために接種証明書を発行している。年内にデジタル化するのを機に国内利用に踏み切る。自治体が出す「接種済み証」の利用も念頭に置く。

一方で基本的対処方針分科会の尾身茂会長は9日、行動緩和は宣言解除が前提との認識を示した。「緊急事態宣言を発令しているなかで緩めるというのは間違ったメッセージになる」と指摘した。

新たな変異ウイルスの感染拡大の恐れがある場合などは規制を強めるといった医療体制の逼迫を防ぐ策を検討する。

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