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赤字公債特例法改正案、コロナ長期対応へ5年延長

注目の法案

政府が今国会に提出した赤字公債発行特例法改正案は2021~25年度に赤字国債を発行できるように現行法を5年間延長する内容だ。10日に参院で審議入りした。新型コロナウイルスへの長期的な対策で必要となる財政出動に備える。

財政法は国の歳出を国債や借入金以外で手当てするよう定める。赤字国債を発行するには特別に発行を認める法案を制定する必要がある。

改正が実現すれば3条が規定する「国会の議決を経た金額の範囲内」で国債発行が可能となる。21年4月の施行を予定する。

歴代政権は赤字国債を発行するためにほぼ毎年度、1年限定の特例法を成立させてきた。民主党政権時代に衆参両院の多数派が異なる「ねじれ国会」で法案審議が進まず、予算執行が遅れた。

これを受けて野田佳彦政権は複数年度にまたがって赤字国債を発行できる法律を制定した。安倍晋三政権は適用できる期限を20年度まで延長した。3月で期限切れを迎えるため再延長する。

「各年度の発行限度額は国会の決議をいただく。後退していない」。10日の参院本会議で無所属の上田清司氏から「財政健全化が後退していないか」と問われた菅義偉首相はこう反論した。

もっとも、21年度予算案は新型コロナ対策の予備費5兆円や過去最大の社会保障費を積み、一般会計総額で106兆6097億円になった。

税収見積もりも減少し、新規国債の発行額は当初ベースで11年ぶりに増え43兆5970億円。このうち赤字国債が37兆2560億円を占める。日本の国債発行残高は増加が続く。21年度末には普通国債残高は990兆円になる見込みだ。

政府は1965年に戦後初めて赤字国債を発行した。64年の東京五輪後の不況で、大規模な財政出動が必要となった。それ以降、バブル経済で税収が多かった期を除いて毎年発行している。

国際通貨基金(IMF)の20年予測によると日本の債務残高の国内総生産(GDP)比は266.2%で主要7カ国(G7)で最も高い。2番目に高いイタリアでも161.8%にとどまる。英国は108%、ドイツは73.3%だった。

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