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G7、財政出動継続を支持 脱コロナへ経済再生急ぐ

ワクチンや医療物資、供給網拡大

(更新)

【コーンウォール(英南西部)=三木理恵子】主要7カ国首脳会議(G7サミット)は11日午後(日本時間夜)、新型コロナウイルスからの回復について討議し、経済再生に向けた各国の財政出動の継続を支持した。ワクチンや医療用物資を念頭に、保健分野のサプライチェーン(供給網)を拡大する方針も確認した。

英紙フィナンシャル・タイムズによると、米国のバイデン大統領が各国が取り組む経済刺激策の継続を求め、欧州中央銀行(ECB)前総裁のイタリアのドラギ首相らが賛同した。ドラギ氏は「拡張的な財政政策には説得力がある」と語った。

4~5日にロンドンで開いたG7財務相会合の共同声明は「必要な限り政策支援を持続する」とうたっている。今回のサミットも踏襲する方向になりそうだ。

G7サミットで初日の討議に臨む(左端から時計回りに)ミシェルEU大統領、菅首相、ドイツのメルケル首相、フランスのマクロン大統領、英国のジョンソン首相、バイデン米大統領、カナダのトルドー首相、イタリアのドラギ首相、フォンデアライエン欧州委員長(11日、英コーンウォール)=代表撮影・共同

大規模な財政出動により米国などではインフレ懸念が浮上しているが、ロイター通信によると、11日の討議では多くの首脳がこれを「一時的なもの」と分析したもようだ。

11日は保健分野の供給網の重要性も確認した。菅義偉首相は「サプライチェーンの脆弱性は問題で、G7が協調する形で戦略的に取り組んでいく必要がある」と述べた。各国首脳からは賛同する意見が表明された。

新型コロナへの対応では当初、マスクや医療用ガウンが極度に不足した。感染をいち早く抑え込んだ中国が生産を急拡大し、もともと高かった中国への依存度はさらに上昇した。

中国製には各国の安全基準を満たさない製品もあった。マスクなどは危機でも安全な商品を提供できる、強靱(きょうじん)な供給網に組み替える必要がある。

ワクチンでも中国は安価な国産品を作り、先進国製のワクチンに手が届かない途上国を中心に輸出攻勢をかけている。G7は中国がワクチン供与をテコに途上国への影響力を高める「ワクチン外交」を警戒する。

G7はワクチンを全世界に行き渡らせるため、途上国などに10億回分を供与する方針で一致する予定だ。各国が確保したワクチンの余剰分を国際的な共同調達の枠組み「COVAX(コバックス)」などを通じて分配する。ワクチンの生産技術の移転や資金拠出も協議する。

重要技術の流出防止策も話し合った。中国が破格の待遇で世界中の優秀な研究者を集める「千人計画」への懸念が背景にある。G7が協力して経済安全保障上の重要技術を保護する姿勢を鮮明にした。

英国政府によると、G7は12日の討議で将来の感染症に備える行動原則「カービスベイ宣言」で合意する。新たなワクチンや治療薬の開発期間を100日以内に短縮することや、感染症の監視網構築を目指す。世界保健機関(WHO)改革にも取り組む。

12日は新型コロナの発生源を突き止める必要性も確認する見込み。バイデン米大統領は5月末に発生源を巡る追加調査を米情報機関に命じた。10日のジョンソン英首相との会談でも発生源のさらなる調査が必要との認識で一致した。

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