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コロナ、飲食リスク抑制が重要 首相会見要旨 

不妊治療の助成増を遡及適用

年頭の記者会見をする菅首相(4日午前、首相官邸)=共同

菅義偉首相の年頭記者会見要旨は次の通り。

【新型コロナウイルス対策】 1日の感染者数が3000人を超え、重症者数も高い水準で推移し、非常に厳しい状況だ。感染対策、水際対策、医療体制、ワクチンの早期接種の4点で強力な対策を講じる。

経路不明の感染原因の多くは飲食によるものと専門家が指摘している。飲食でのリスクを抑えることが重要だ。夜の会合を控え、飲食店の営業時間短縮に協力いただくことが最も有効だ。

【緊急事態宣言】 国として緊急事態宣言の検討に入る。飲食の感染リスクの軽減を実効的なものにするために内容を早急に詰める。

(東京、神奈川、埼玉、千葉の)1都3県は感染者数が減少せず、極めて高い水準だ。状況を深刻に捉え、より強いメッセージが必要と考えた。諮問委員会に諮ったうえで決定したい。限定的、集中的にやるのが効果的だと思う。

【特措法改正案】 (時短要請を受け入れる店舗への)給付金と罰則をセットにして、より実効的な対策をとるため、通常国会に提出する。

【Go To トラベル】 緊急事態宣言となれば、再開はなかなか難しいのではないか。

【水際対策】 昨年末にウイルスの変異種が帰国者から見つかり、外国人の新規入国を原則として拒否した。ビジネストラックも相手国の国内で変異種が発見された際には即時停止する。

【医療体制】 東京をはじめ、いくつかの都市で逼迫する状況が続いている。各地域で受け入れる病院や病床の数を増やしてもらう必要がある。

国として看護師などスタッフの確保や財政支援を徹底し、自治体と一体となって病床確保を進める。必要ならば自衛隊の医療チームの投入も躊躇(ちゅうちょ)しない。医療崩壊を絶対に防ぎ、必要な方に必要な医療を提供する。

【ワクチン】 感染対策の決め手となるワクチンは当初2月中に製薬会社の治験データがまとまるとのことだった。日本政府から米国本社に強く要請し、今月中にまとまる予定だ。

安全性、有効性の審査を進め、承認されたワクチンをできる限り2月下旬までに接種開始できるよう政府一体となって準備を進めている。まずは医療従事者、高齢者、高齢者施設の従業員から順次開始したい。私も率先して接種する。

【国民への呼びかけ】 国、自治体、国民が感染拡大を減少に転じさせるため、同じ方向に向かって行動するのが大事だ。これから新年会シーズンを迎える。引き続き不要不急の外出は控えてほしい。

ウイルスの変異種も対策は同じだ。マスク、手洗い、3密の回避をお願いする。今こそ、国民とともに危機を乗り越えたい。

【改革】 日本経済が再び成長して世界をリードできるように、これまでの発想にとらわれない改革を続けてきた。できるものから実現し、国民に成果を届ける。改革の芽を大きく育てて、後に新たな成長に向かう転機となったと言われる年にしたい。

【デジタル化】 成長の原動力となるのがデジタルとグリーンだ。9月にはデジタル庁をスタートさせ、いよいよ改革を本格化させる。有能なデジタル人材が国や地方、民間で活躍し、全ての国民が恩恵を実感できるデジタル社会をめざす。

【温暖化ガス排出量の実質ゼロ】 2050年のカーボンニュートラルを目指して昨年末に取りまとめたグリーン成長戦略を具体化する。

2兆円の基金や税制を活用し、再生可能エネルギーのカギとなる蓄電池を筆頭に、大規模な設備投資や研究開発投資を実現する。成長志向型の政策を展開する。

【携帯電話料金引き下げなど】 大手が相次いで現在の半額程度となる大容量プランを発表し、本格的な競争に向けて大きな節目を迎えた。

地方活性化は1兆5000億円の交付金を用意し、地域社会の立て直しを進めてもらいたい。

5年間で15兆円規模の国土強靱(きょうじん)化にも取り組む。農産物の輸出は新たな野心的な計画のもとで米や牛肉など重点品目の産地をしっかり支援する。

【少子化対策】 長年にわたり最大の課題とされる少子化問題でも大きく歩みを進め、これからの世代が希望を持てる年にしたい。

不妊治療の保険適用を来年4月から開始する。現行の助成制度も所得制限を撤廃し、2回目以降の助成額を倍にしたうえで、予算成立後1月1日に遡って適用する。

今後4年間かけて14万人分の保育の受け皿を整備し、待機児童の最終的な解決を図る。40年ぶりの大改革として長年の課題であった35人学級を今年から実現し、生徒一人一人に行き届いた教育を進める。

【外交】 コロナが世界の対立を生み出した。修復の兆しがいまだ見えない中だからこそ多国間主義を重視し、ポストコロナの秩序づくりにリーダーシップを発揮していく。

最も重要なパートナーが米国だ。バイデン次期大統領が就任した後、できるだけ早く会って日米同盟の絆をより強固なものにしたい。

日米同盟を基軸に欧州、インド、オーストラリア、東南アジア諸国連合(ASEAN)など様々な国・地域と連携を深め、自由で開かれたインド太平洋の実現に取り組む。同時に中国、ロシア、近隣諸国との安定的な関係を築きたい。

【東京五輪】 夏の東京五輪・パラリンピックは人類が新型コロナウイルスに打ち勝った証しとして、東日本大震災からの復興を世界に発信する機会としたい。

感染対策を万全なものとし、世界中に希望と勇気をお届けする。この大会を実現するとの決意のもと準備を進める。

【通常国会】 20年度第3次補正予算と21年度予算の早期成立を図りたい。コロナに対応する特措法改正の議論を急ぎ、早期に法案を提出する。

デジタル庁の設置や35人学級のための法案、行政手続きのハンコ廃止のための法案などを提出し、国会にしっかり説明したい。

【衆院選・自民総裁選】 当面は新型コロナの感染対策を最優先して取り組んでいきたい。日本経済全体を見渡しながら、再生に向けて取り組む必要がある。

(衆院議員の)任期が決まっているので、そうした時間の制約も前提にしながら、よくよく考えた上で判断したい。

総裁選はまだ先の話だ。まずは目の前の課題に一つ一つしっかり取り組むのが大事だ。

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