在宅介護職員も優先接種対象に 厚労相

田村憲久厚生労働相は3日の参院予算委員会で、在宅介護サービスの一部職員に新型コロナウイルスのワクチンを優先接種する方針を示した。感染しても入院できない高齢者を自宅で介護するのが難しいとの事業者の声を紹介し、検討を進めると表明した。
これまで政府は介護施設の職員らには一般の人より先に接種する一方、訪問介護などの従事者は対象外と説明していた。田村氏は優先接種する従事者に「在宅の要介護者が感染した場合も対応いただくことが前提になる」とも話した。
ワクチンの接種後に60代女性が死亡した事例を巡っては「因果関係を調べる」と述べた。「副反応(副作用)の疑いのある事例を収集し、傾向を評価しないといけない。国民にしっかり情報公開する」と語った。
「専門家の意見を聞くと偶発的な事例かもしれない」とも言及した。国内の接種開始後、死亡事例の報告は初めてで、死因はくも膜下出血と推定される。海外ではワクチン接種とくも膜下出血の関連を明確に示す報告がないとみられている。
河野太郎規制改革相は米ファイザー製のワクチンがセ氏マイナス20度前後で最長14日保存できるようになった点に言及した。「米モデルナ製のワクチン用に(セ氏マイナス20度の)冷凍庫を調達している。どのように活用できるか検討している」と述べた。
自民党の福岡資麿氏への答弁。