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マイナンバーカード申請、半年で1.5倍に急増

ポイント還元が奏功

(更新)
「マイナポイント」事業などに後押しされマイナンバーカードの取得が進んでいる

武田良太総務相は2日の記者会見で、マイナンバーカードの申請件数が3月末時点で4549万件に上ったと発表した。2020年9月の菅内閣発足以降1500万件以上増え、申請件数は1.5倍になった。消費喚起策「マイナポイント」事業など政府の取得を促す政策の効果が出ている。

政府は22年度末までにすべての国民がカードを保有する目標を掲げる。武田氏は「ほぼ全国民に行き渡るのを目指し、関係府省と連携してさらなる申請促進に取り組む」と述べた。

総務省によると、3月末時点で実際に交付されたカードの枚数は3590万枚だった。国民の28.2%がカードを持っている計算になる。

カードを持とうと申請する人が増えた要因の一つが政府が20年9月から始めた「マイナポイント」事業だ。カード保有者が対象の交通系ICカードやスマートフォンを使ったQRコードでキャッシュレス決済した場合、利用額の25%(最大5千円相当)のポイントが還元される。

ポイントをもらうには3月末までにカードを申請する必要があった。期限が近づいた2月と3月は急増し、単月の申請件数はマイナンバー制度が始まってから2カ月連続で過去最高を記録した。

総務省は3月26日に期限を4月末まで1カ月延長すると発表した。ポイントをもらえるのは今年9月末までで変わらない。対象者数もこれまでに当初の先着4千万人から5千万人まで拡大した。

カードを持っていない人に送付しているQRコード付きの申請書も効果を生んだ。昨年11月からカードを持っていない8千万人に地方自治体がQRコード付きの申請書を送り始めた。

QRコードをスマホで読み取るとオンラインで申請できる。氏名や住所の入力は省略され、顔写真はスマホで撮って登録もできる。面倒な手続きが必要ないため、利用者が増えている。

このほか市区町村の役所の窓口で対応する職員の数を増やしたり、土日や平日夜間の開庁を求めたりするなど協力を求めてきた。国家公務員のほか地方公務員にも取得するよう広報してきた。

菅義偉首相は安倍政権の官房長官時代からマイナンバーカードの利便性を高めるよう発破をかけてきた。「カードを持つ利点が分からない」との不満があり、取得率が伸び悩んでいたためだ。

首相は昨年末にマイナンバーカードと運転免許証の一体化を26年中から24年度末に前倒しすると表明した。実現すれば、住所変更手続きのワンストップ化や居住地以外での免許証の更新ができるようになる。警察庁は免許を更新する際に受ける講習もオンラインでできるようにする。

すでに決まった政策の中には不手際もあった。今年3月下旬からは医療機関を受診する際に健康保険証の代わりとして本格的にカードを使えるようになるはずだった。健康保険組合が把握する個人番号に誤りがあると判明し、10月まで半年延期した。

首相は3月31日の衆院内閣委員会で、マイナンバー制度に関連する国費の支出がこれまでに8800億円に上ると説明した。費用対効果が「悪過ぎる」と語り、「国と地方のデジタル化を着実に進めたい」と強調した。

9月に創設を目指す「デジタル庁」はマイナンバー制度を含めた司令塔となる。カードは行政のデジタル化のインフラとなる。カードの利便性を高めるには複数の省庁に分かれるシステムの統合などを急ぐ必要がある。

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