多摩で観光型MaaS、2回目実証実験 コロナで仕切り直し

東京都は27日、東京観光財団などと連携して観光型の次世代交通サービス「MaaS(マース)」の実証実験を多摩地域で始めた。期間は6月20日までの約2カ月間。スマートフォンのアプリケーションで交通や飲食、施設の入場などにかかるチケットを現金なしで購入できるサービスを提供する。実験は2回目で、対象地域を広げて観光施設も増やす。
京王電鉄が手掛ける「TAMa-GO」のサービスを活用する。アプリは購入した御岳山のケーブルカーや周遊パスのチケットをスマートフォンの画面表示で切符代わりにできるほか、指定された場所から乗合乗車できる「デマンド交通」が利用できる。デジタル地図で独自の旅行行程をつくったり、様々な交通手段を組み合わせた経路検索をしたりすることも可能だ。
1回目は2021年11月に青梅市内で実施したが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で21日間という短期間での実証実験を余儀なくされ、十分な参加者を確保できなかった。今回は同市に加えて奥多摩町にも対象地域を広げている。日原鍾乳洞などの観光地が加わったほか、飲食店などは前回の13店舗から47店舗に増えた。
多摩地域は観光施設間の距離が離れていることが課題で、解決のため東京都がMaaSを活用した実証業務を公募した。今回の結果を検証してノウハウを都内で共有することも視野に入れる。
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