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医療事故調査「制度改善を」 被害者ら検討会設置求める

創設5年となった医療事故調査制度を巡り、被害者団体が23日、制度改善のための検討会を設置するよう求める要請書を厚生労働省に提出した。患者が予期せず死亡した場合に医療機関が原因究明する制度だが、調査されないことがある。要請書では「第三者機関の調査権限を強化すべきだ」としている。

要請書を提出したのは複数の被害者団体で構成する「患者の視点で医療安全を考える連絡協議会」(患医連)。要請書では調査報告書の公表も求めている。

同制度は医療法を改正して2015年10月に導入された。医療事故を巡る訴訟が増えるなか、訴訟によらず医療機関が自ら原因究明して再発を防止することを目指した。

ところが第三者機関の「医療事故調査・支援センター」に調査対象となる医療事故として報告があったのは月30~40件程度と低迷し、年370件程度にとどまる。創設前には年1300~2千件と試算されていた。

特に20年10月までの約5年間に医療機関からの相談を受けてセンターが合議して「報告を推奨する」と助言した計185件のうち3割の55件は報告されていない。

要請書では、このようなケースについて、最終的に遺族の求めに応じてセンターが事故調査できるように権限を強化し、報告書をすべて公表することを求めた。

900床以上の大病院でも約3割が報告していない。患医連などはセンターに運用の見直しを求めたが、センターを運営する日本医療安全調査機構(東京)の幹部は「医療機関が自ら調査する『自律性』が制度の根幹」として見直しを否定。このため患医連は厚労省に検討会を設置して制度を見直すことを要請した。

患医連の永井裕之代表は「制度を創設した当初は不十分な点もあったが『小さく産んで大きく育てる』つもりだった。いまだ医療事故を調査しない医療機関があり、医療安全の格差が広がった。制度の改善が必要」と訴えている。

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