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サックスのユッコ・ミラーが新作、ボーカルにも初挑戦

アイドル風のルックスと確かな演奏力を兼ね備えた異色のサックス奏者、ユッコ・ミラーが4作目のアルバム「カラフル・ドロップス」を発表した。「2016年にデビューした当時から、サックスで歌いたい、歌っているように演奏したいと思っていました。新作でもそれは変わりませんが、今度は本当に歌ってしまいました。ボーカルに初挑戦したんです」と笑う。スタンダードの「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」を大人びた声で淡々とクールに歌いこなしている。

サックスを始めたのは吹奏楽部に入った高校1年の時で、プロの演奏家にしては遅いスタートだったが、持ち前の行動力を生かして急速に力をつけた。世界的な女性サックス奏者、キャンディ・ダルファーが来日した際は、公演終了後のサイン会の場にサックスを持っていった。「あなたサックスを吹くのね。ここで吹いてみて……といわれて演奏したんです。すごく褒めてもらって『明日の私のコンサートにあなたをスペシャルゲストで出したい』と言われ、本当に出演したんです」と振り返る。

同じような調子で突撃し、チック・コリアのバンドで活躍したサックス奏者エリック・マリエンサルに認められて、来日のたびに個人レッスンを受けるようになったり、グレン・ミラー・オーケストラの日本ツアーにスペシャルゲストとして出演を果たしたりと、数々の逸話を持つ。貴重な経験を糧にして、実力を磨いてきた。

新作は全9曲。ボーカルを入れたスタンダードを除く8曲はすべて自作曲だ。サックスの大先輩、渡辺貞夫をほうふつさせる曲もあれば、乗りのいいファンク、泣きのメロディーのバラードなど、多彩な曲が並んでいる。「作曲は得意なんですよ。今すぐ何か作ってといわれたら、すぐに浮かんできます。どんどんオリジナル曲を書いて、歌も歌っていきたいと思っています」と力を込める。

動画配信サイトのユーチューブにYOASOBIの「夜に駆ける」や優里の「ドライフラワー」、Adoの「うっせぇわ」といった最近のヒット曲をジャズ風に演奏した動画「サックスで吹いてみた」を次々と投稿し、人気を呼んでいる。「一般の若い人はジャズに接する機会が少ないと思うんです。そういう方に、身近なヒット曲を入り口にしてジャズに親しんでもらえたらいいですね」と語った。

(吉田俊宏)

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