これからの財政と財源(6) 消費課税が抱える課題
立教大学教授 池上岳彦
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先進国の租税負担では、広範囲の消費に負担を求める一般消費税の割合が高まっています。ただし、それは個別消費税に取って代わっているだけで、消費課税全体として比重が高まる傾向はありません。
日本の消費税は、事業者が売上税額から仕入れ税額を控除した金額を納付する消費型付加価値税です。最終的には消費者が負担すると想定されています。ただ、高所得者は所得に占める貯蓄の割合が高いのに対し、低所得者は消費の割合が...
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