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黒澤映画「醉いどれ天使」舞台化 主役に桐谷健太

黒澤明監督の初期の出世作である映画「醉(よ)いどれ天使」が演劇になる。映画監督の三池崇史が演出、脚本は劇作家の蓬莱(ほうらい)竜太。映画で三船敏郎が演じた胸を病んだヤクザの松永は桐谷健太、志村喬(たかし)が演じた医師の真田を高橋克典が演じる。上演は9月3~20日、東京・明治座、10月1~11日、大阪・新歌舞伎座の予定。

三船敏郎のドキュメンタリー映画が製作された2015年ごろ、舞台版「醉いどれ天使」の脚本が三船プロダクションで見つかったことが今回の企画のきっかけになったという。この映画が公開された1948年ごろ、東宝争議で労使闘争が激しくなり、映画の仕事が減ったため、三船らがこの映画を芝居にして各地を回ったとみられる。

今回の脚本はそのときのものとは別だ。桐谷は「映画版は素晴らしいが、戦後間もない時代を生きた人でないと分からない心情もある。舞台版の脚本はその部分が伝わるようになっている」と話す。蓬莱は「演劇の特徴の一つはモノローグ(独白)。それを生かした」と説明する。出演はほかに佐々木希、田畑智子、篠田麻里子、高嶋政宏ら。

桐谷は、今回の松永のような荒々しい役をこれまでも演じてきたが「松永にとっては、病気以上に戦争で受けたダメージが大きくて、それで死に憧れるような精神状態になっている。そんな人物を容易に演じられるとは思っていない」と慎重だ。しかし、昨年来の新型コロナウイルス禍に、新しい感覚をつかんだと感じているという。「何もしていなくてもパーフェクト、そんな瞬間もあると分かった。以来、瞬間瞬間を生きるということも分かった気がする。そんな感覚を生かして、一期一会の舞台を、決して悲しいだけではないものにできたら」と話している。

(瀬崎久見子)

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