9月末予想、茨城の石川さんが首位

読者が9月末の株式相場の予想を競った第160ラウンドの日経平均ダービーは、茨城県取手市の石川順之さん（59）がトップに立った。

石川さんは「2年前から応募を始めたが、1位は初めて」と話し、受賞を聞いて「うれしくて涙が出そうになった」と喜びを見せた。

石川さんは16年に約30年勤めた証券会社を退職し、いまは株式投資などの資産運用で生計を立てているという。毎朝5時に起きて為替相場や米10年債利回りなどの指数をノートにつけ、テレビや新聞などで投資情報を集める。今回は「ラジオで聞いた『米中間選挙がある年は9月の株価が安い』というアノマリー（経験則）の話にヒントをもらって」予想したという。

3位は埼玉県蕨市の藤本悠太さん（31）。「紙面でたまたま見かけて初めて応募した」という。藤本さんは15年から株式投資をしており、入賞したことで「投資家として少し自信がついた」と話した。

次回は12月末の予想を募集する。プロ部門1位だった松井証券の窪田朋一郎氏は、足元の日本企業の業績から実体経済は厳しい局面としつつも、年末には米利上げ終了への期待が広がり株式市場にあく抜け感が出ると読む。「年内に投資家は株を買い始めるのでは」とみて、12月末の終値は2万9000円と予想した。

注目すべきイベントとしては11月の米連邦公開市場委員会（FOMC）をあげた。窪田氏は「景気後退や新興国の経済不安など、米国の急激な利上げの弊害に各国が注目している」といい、「米連邦準備理事会（FRB）が景気安定よりもインフレ退治を優先する姿勢が続くかを見極める必要がある」と指摘した。