衰退する日本の中間層(9) 社会の変化に対応した支援策
駒沢大学准教授 田中聡一郎
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日本の中間層の経済的安定性が揺らいでいます。実質賃金が伸び悩む一方で、社会保険料、住宅・教育コストの圧迫で、生活が苦しいと考える世帯が増えています。その生活防衛の帰結が、統計開始以来最少の出生数という少子化なのではないでしょうか。
最後に中間層の支援策を考察します。国際比較で見たように、共働きでない中間層の夫婦世帯は減り、夫婦のどちらかが高スキル職種でないと、低所得となる可能性が高まりました。...
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