米国の足元揺さぶる「反差別」 ライオネル・バーバー氏
英フィナンシャル・タイムズ前編集長
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11月、米ニューヨークの市庁舎から高さ約2.1メートルの像が撤去された。独立宣言の起草に携わり、「建国の父」の一人に数えられるトーマス・ジェファーソン第3代大統領の像だ。長い間建っていたが、奴隷を所有していたジェファーソンの像を不快に思う人々から苦情が出たため、ニューヨーク歴史協会に貸し出されることになった。
米国を象徴する人物の像撤去は、保守とリベラルの対立である「文化戦争」の新たな前線となっ...