村井邦彦 私の履歴書(26)アルファ同窓会
作曲家
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1992年に渡米してロサンゼルスに住み、音楽出版社NEMを存続させるべく悪戦苦闘を続けた。97年に日本長期信用銀行から提案があった。ディスカウントするから早く返済してくれという。米国の銀行から融資を受けてようやく長銀に返済できた。
2000年にはNEMを大手のBMGに売却し、売却益で経済的にも安定した。当時55歳。今後は作曲に専念しようと心に決めた。
その後、友人のジャーナリスト手嶋龍一さんが作...

音楽の教科書に採用された「翼をください」や札幌五輪のテーマソング「虹と雪のバラード」をはじめ、「エメラルドの伝説」「夜と朝のあいだに」「或る日突然」「経験」などを作曲した村井邦彦さん。売れっ子作曲家として活動しながら音楽出版社アルファミュージックを設立。高校生だったユーミンこと荒井由実(現在は松任谷由実)さんを皮切りに、赤い鳥やガロを世に送り出します。さらにレコード会社のアルファレコードを旗揚げし、イエロー・マジック・オーケストラ(YMO)を世界的な成功に導きました。村井さんらが生み出した日本のシティポップは、近年世界的に再評価されています。
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