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住友林業最高顧問 矢野龍(10)海外部配属

貿易の実務を猛勉強 見習い時分から闘争心燃やす

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1963年に住友林業に入社すると、東京の海外部海外課に配属された。「海外駐在員枠」という採用は初めてだったので、珍しがって大勢がのぞきにきた。普通枠の採用は旧帝大ばかりという頃だから「北九州大学ってどこにあるんや」と失敬なことをいう上司もいた。

人事部の次長はシェイクスピアを持ってきて「これを訳してみろ」と試しに来た。僕は「これは古文です。私たちはプラクティカル・イングリッシュ、すなわち、実際に...

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矢野龍

住友林業で社長、会長を歴任し、最高顧問を務める矢野龍さんは1940年、旧満州(現中国東北部)で生まれました。敗戦で山口県に引き揚げ、自由気ままに育った自然児で、高校も大学の入試も合格点すれすれだったといいます。縁あって公立の北九州大学外国語学部に入学し、実用英語を学んだことで住友林業が初めて募集した海外駐在員枠で採用されました。入社4年目、矢野さんは米シアトルの駐在員として北米大陸の森林地帯をヘリに乗り、水を得た魚のように飛び回ります。もっとも米国住友林業の責任者として2度目のシアトル駐在時には、現地で訴訟の当事者となり、辛酸をなめる経験もしました。大企業の経営者としては異色の道を歩み、人間味あふれる矢野さんが住友林業の未来までをつづった読みどころ十分の連載です。

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