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園子温監督が米国映画を撮る「やっと名刺ができた」

念願のハリウッド映画を撮った。公開中のニコラス・ケイジ主演「プリズナーズ・オブ・ゴーストランド」。2019年に心筋梗塞で倒れたため、ケイジが監督を気遣って撮影地を日本に変更したが、100%アメリカ資本のアメリカ映画だ。

当初はメキシコが舞台の西部劇調アクションだったが「日本で撮るとなって180度変えた」。吉原を思わせる遊郭のあるサムライタウンと、囚人が送られる核爆発後のゴーストタウンを往還する無国籍アクション。「けれん味のある奇妙な世界を描く気はなかったが、日本で撮るとなればパラレルワールドのような世界の方が面白いと思った」

「半デビュー」と言う通り、スタッフの多くは日本人、予算も「さほど日本映画と変わらない」。ただ「モニターの中のケイジにハリウッド映画を実感した」。巨大な時計塔などシュールな美術、コロスを使った演劇的な演出に園のイメージが充満する。「ハリウッドのシンプルな脚本を壮大に見せようと、引き出しを全部使って盛り上げた」

何より米国映画を実感したのは興行面。米国では日本映画を含む外国映画の多くは都市部で小規模にしか公開されない。米国映画であれば「全米百数十館以上で公開され、家族から労働者までが見る。そういう人の素朴な感想をもらえる」

欧州の国際映画祭で評価されてきたが「米国ではキャリア的にゼロ。新人と同じ」と語る。「この映画でやっと名刺ができた。これからは向こうが主戦場」

心筋梗塞とコロナ禍で遅れた米国デビューだが「一日中シナリオを書いていて、貯金ができた」。今も米国で2本の企画が動く。「重要なのは向こうで撮り続けること」と意気込む。

(編集委員 古賀重樹)

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