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旭化成名誉フェロー 吉野彰(29)新三種の神器

「2次電池は心臓」励みに 技術より価値観が社会を変える

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「繰り返し充電できる2次電池は電子部品の『新三種の神器』のひとつだから、近い将来、世界を大きく変えることになるよ」

話は遡るが、1980年代後半、私がリチウムイオン電池を研究していると聞き、こう励ましてくれた人がいる。新型2次電池が実用化する見通しがまだ立っていないころのことだ。

その人によれば、新三種の神器は2次電池のほか大規模集積回路(LSI)、ディスプレー(表示装置)とのことだった。

確か...

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吉野彰

スマートフォンやパソコンなど私たちの身の回りの様々な機器を動かしているリチウムイオン2次電池。これを開発し2019年のノーベル化学賞に輝いたのが旭化成名誉フェローの吉野彰さんです。手がけた研究テーマがなかなか実らない苦しい時期に運命的に出合った「電気を通す樹脂」。そこから電池開発に乗り出すも、次から次へと難題が持ち上がり――。諦めない精神と柔軟な発想で道を切り開いてきた、希代の企業研究者の物語です。

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