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30周年のジンサクが新作 神保彰と櫻井哲夫のユニット

期間限定でジンサクを再結成した櫻井哲夫(左)と神保彰

フュージョン界を代表するドラマーの神保彰(62)とベーシストの櫻井哲夫(63)によるユニット「JIMSAKU(ジンサク)」が、新作「JIMSAKU BEYOND(ジンサク・ビヨンド)」を28日に発表する。互いの頭文字「神」「櫻」から名付けたジンサクの結成は1990年。98年に解散したが、2020年から「結成30周年プロジェクト」として期間限定で再結成し、オンライン配信で演奏を披露してきた。新作では「30年前を懐かしむというより、今の2人の音を追求しました」と神保は語る。

「単にドラマーとベーシストが組んだアルバムという発想を超えていけた。2人とも作曲家でもあるので、2人の作品をうまくブレンドできたと思います」と櫻井は手応えを語る。デュオで2人の演奏を緻密に聴かせる曲、インドネシアのギタリストと共演したアジア風の曲、バイオリニストと共演した曲など、多彩なアルバムに仕上がっている。

NORA、Shiho、LENといった歌手と共演したボーカル曲も多数収録した。とりわけ神保が作詞、作曲して、自ら歌った「FARAWAY」は注目作だ。百人一首の和歌を歌詞に盛り込んでいる。「もともとボーカル曲にするつもりはありませんでした。毎日の散歩コースの路面に百人一首の和歌が順番に刻まれていて、それらを眺めているうちに、いま自分が作っている曲にぴったりはまるなと気づいて歌にしてみたわけです。民謡風のメロディーだから、民謡歌手に歌ってもらう予定でしたが、スケジュールが合わずに断念し、僕が歌うことになった。そんな曲です」と明かす。

2人の出会いは1970年代末にさかのぼる。すでにフュージョンバンド「カシオペア」でプロ活動をしていた櫻井が、まだ慶応大学の学生だった神保をスカウトする形でバンドに入れた。櫻井は「初めて共演した瞬間から、リズムの取り方に共通する部分があると感じました。上手、下手の問題ではなく、相性がいいのです。こんなドラマーは探しても見つかりません」と振り返る。

神保が加入したカシオペアは大ブレークして80年代に活躍するが、櫻井と神保は89年にボーカリストを入れた別グループ「シャンバラ」を結成し、さらに90年にはカシオペアを脱退してジンサクを結成した。

解散後、久々に共演したのが2019年に開いた神保の還暦記念ライブだった。「一夜限りの再結成」と銘打って、櫻井がステージに上がった。これが結成30周年プロジェクトの布石となった。「解散から20年以上たっているのに、全く違和感もなく、うまく演奏がかみ合いました。お互いに年齢を重ね、脱力して演奏できるようになっていた。その調子のまま、今回のアルバムを作ったわけです」と神保は話す。

ジンサクの活動はこのアルバムで一区切り。「2人で次のアルバムを作るとしたら10年後かな」(神保)という。「しかしジンサクとして、今回のアルバムを引っさげてライブはやりたいなと思っています。コロナ禍の影響で全く先が見えないんですけどね」と2人は口をそろえた。

(吉田俊宏)

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