グリーンを衣に20兆円国債 脱炭素投資、時間差で勝負
特任編集委員 滝田 洋一
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岸田文雄政権はGX(グリーントランスフォーメーション)と呼ぶ脱炭素戦略を、経済政策の大黒柱に位置付けた。2050年の温暖化ガス排出の実質ゼロ。コストを伴うこの国際公約を追求しつつ、日本の産業競争力を強化する。一度に二兎(にと)を追う政策を成功させるカギは、時間差の活用である。
今後10年間で150兆円余り。脱炭素の公約を実現するための官民の投資額である。政府は2月10日にGX基本方針として閣議決...