丹下健三の名建築が解体の危機 地方モダニズム建築の今
編集委員 深田武志
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コロナ禍は以前からある傾向を加速すると言われる。戦後の高度成長期に地方で数多く造られたモダニズム建築の危機もそのひとつなのだろうか。世界的に有名な建築家、丹下健三(1913~2005年)の初期の作品で、地元では「船の体育館」として親しまれてきた旧香川県立体育館(高松市)が取り壊しの瀬戸際にある。
1964年に竣工した船の体育館は、同じ年にできた東京の国立代々木競技場と双子のような建物だ。同時期に...
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