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欧州と日本をつなぐ サッカー文化を発展させたい

何のためにプレーするのか? 

サッカーがうまくなりたい、自分という存在を証明したい、目の前の勝負に勝ちたい……。僕を奮い立たせるモチベーションには様々なものがある。その一つに僕を通して欧州サッカーの基準を知ってもらうことで、日本サッカーの基準を高めたいという思いがある。

先日、スペインで指導者として活躍し、Jリーグの常勤理事も務めた佐伯夕利子さんと会う機会があった。そこで佐伯さんが「海外のサッカーを経験していない選手に海外のサッカーについて話しても、まるで言語が違うように伝わりにくい」と話され、強く納得できた。

結局、言葉では伝えきれないものは体感してもらうしかないのだろう。だから僕も、欧州でプレーしながら自分にできることをずっと考え続けてきた。

昨年、具現化した「シンジ・オカザキ―SDウエスカ・アカデミー」というプロジェクトはその先駆けだ。SDウエスカは2020~21年シーズンまで僕が在籍したクラブ。日本の子供たちにできるだけ早い時期に欧州を体験させたいという僕の願いに、ウエスカが共感してくれて始まった交流事業である。僕が今所属するカルタヘナとも同様の事業をいずれ始めたいと考えている。

新型コロナウイルスの感染やウクライナでの戦争など、世界情勢は急激に変わった。何が起きるかわからない時代状況だからこそ、人と人をしっかりつなげたいし、その大切さを証明できるチャンスなんだとも思う。

欧州のスポーツクラブと僕という1人の選手が未来に対して同じ思いを持ち、欧州と日本との間につながりを創出する。そこに選手にしかできない貢献の形があると信じて。

そのためには僕という存在をクラブに認めてもらわなければならない。そして懸命にプレーすることは、そのときの評価だけでなく、未来を築くきっかけにもなると思えば、プレーのモチベーションもさらに高まっていく。最高の40歳プレーヤーになりたい僕はまだ通過点にいるとも思っている。

欧州サッカーの基準に触れるとは、競技レベルの話にとどまらず、サッカーやスポーツが人生や日常に無くてはならないものとして存在するのを知ってもらうことでもある。そういう文化を日本でも定着、発展させるために、欧州と日本を結ぶ活動をいろいろな選手が実行すれば、面白い未来が待っているだろう。

そんな実例をつくるべく、僕の思いに共感してくれる仲間の力を借りながら、これからも行動していきたい。だからプレーをし続ける。サッカーは頑張った分だけ仲間が増え、強い絆が芽生えることを僕は知っている。

(カルタヘナ所属)

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満身創意(岡崎慎司)

サッカー元日本代表、岡崎慎司選手の連載です。FCカルタヘナでのこと、日本代表への思い、サッカー選手として日々感じていることを綴ったコラムです。

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