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キーエンスと東芝の違い 「粗利」8割と2割が分けるもの

本社コメンテーター 中山淳史

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制御機器大手のキーエンスと会社3分割を先週発表した東芝。あまり見ない取り合わせだが、比較をすると興味深い。

2021年4~9月期決算では東芝は株主総会問題の後遺症にコロナ禍が重なり、業績の回復力が鈍い。一方、キーエンスは売上高に占める営業利益の比率が56%にも達し、製造業(同社は工場を持たないファブレス)では突出した存在だ。

キーエンスはセンサーや測定器、顕微鏡などを売り、発電所から記憶装置まで幅広く手がける東芝とは全然違う、という声もあるだろう。だが、東芝は消費財(BtoC向けの商品)事業をここ10年で大幅に絞り込み、今や生産財(BtoBの商品)の会社だ。両社とも主な顧客が「企業」だという点では同じである。

問題は何を重視し、どんな経営をしているかということだ。キーエンスで言えば、同社の強さは自社製品をどこよりも高く売る仕組みを確立していること。経営指標で言えば、一般に重視される営業利益より、その前段階の粗利を重んじている点が強さの源泉ではないかと筆者は考える。

キーエンス83%対東芝26%

粗利とは損益計算書上の「売上総利益」だ。売上高から製造原価だけを引いたもので、キーエンスの4~9月期の「売上高粗利率」を計算すると83%にもなる。

どういうことかといえば、原価が10万円のセンサーがあるとすると、キーエンスは顧客に50万円で買ってもらえることを意味する。ちなみに同業の大手メーカーの粗利率は、A社が18%、B社が45%、C社が27%。競...

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中山 淳史

自動車、電機など産業動向、経営トレンドに精通。編集委員、論説委員などを経て2017年2月より現職。「GEと東芝」「移動の未来」などで講演多数。2001年の米同時テロをニューヨーク駐在時に取材。アルゼンチン留学も。

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