「コロナでも投資から逃げない」レオスの藤野英人氏
マネーのまなびライブ第7弾「教えて藤野さん&高井さん」
「『ウィズコロナ』はまだまだ続く」。レオス・キャピタルワークス会長兼社長の藤野英人さんは、新型コロナウイルスの影響の長期化を予想しつつ、「コロナの有無に関わらず、投資という領域の外に出てしまわないこと、逃げないことが大事」と強調する。
6日に開催した「マネーのまなび」YouTubeライブ第7弾は、投資のヒントにあふれる対談になった。
菅首相の自民党総裁選不出馬表明後、「ひふみ投信」が一気に買い出動した逸話。
20年後を見据えた日本株の大躍進シナリオ。
投資するか、しないかを決める最後の分かれ目。
有望銘柄を発掘する、意外な手掛かり。
笑いが絶えないトークのなかでも、藤野さんが繰り返し強い口調で説いてくれたのは「投資から逃げない」という心構えの大切さだ。
「投資から逃げない」の2つの意味
この言葉には大きく2つの意味があるのだろう。
ひとつはサバイバル。個人の資産形成では長期投資が常道だが、株価は安定したペースで上昇するとは限らない。今回の急騰劇のように、リターンを左右する株価上昇局面が短期間に集中することもある。「その時」を捉えるには市場にとどまり続ける持続力がカギを握る。急落時にも慌てて売り急がない心理的マネジメントも欠かせない。
もうひとつ、もしかしたら単なるリターン以上に重要かもしれないのは、投資を通じて経済や社会の動向を見極めるセンスを磨くことだ。身銭を切って、考え抜いて投資に取り組めば、国や企業を見る目、ビジネスパーソンや生活者としての感覚が研ぎ澄まされる。
藤野さんといえば、相場急落の気配を察知する「妖怪アンテナ」で知られる。ユーモラスな名前がついているが、それはヤマ勘やオカルトめいたものではなく、マーケットと真剣に向き合ってきた経験知が身体感覚として結実したものと見るべきだろう。
変化が激しい時代にあって、個人投資家もできる範囲でアンテナを高く張っておきたい。
(編集委員 高井宏章)
完全版はYouTubeで公開中
こちらの記事の動画はライブのダイジェスト版です。
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完全版はこちらから(YouTube動画のリンク)
https://youtu.be/DvSVhXTS7II
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