経済の誤診を繰り返すな 米欧、過不足なき利上げの難路
本社コメンテーター 小竹洋之
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「ポリアンナ効果」という心理学の用語がある。楽観的な言葉の影響力は、悲観的な言葉に勝ることを示す。孤児になっても小さな喜びを探し続け、周囲まで幸せにする「少女ポリアンナ」。米作家エレナ・ポーターが1913年に出版した小説にちなむ。
楽観を勧め、悲観を戒める名言は数多い。チャーチル元英首相が「悲観主義者はあらゆる好機に困難を見いだし、楽観主義者はあらゆる困難に好機を見いだす」と述べたのは有名だ。英...

経済部次長、ワシントン支局長、上級論説委員兼編集委員などを経て現職。日米での取材経験を生かし、マクロ経済や国際情勢について幅広く論評する。単著に「迷走する超大国アメリカ」、共著に「技術覇権 米中激突の深層」「米中分断の虚実」。