ワインドアップ投球にみる「無用の用」の様式美
編集委員 篠山正幸
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楽天・則本昂大の復活を実感させるのは5勝2敗、防御率3.02という数字だけではない。さあ、いくぞ、という高揚感に満ちたワインドアップ・モーション。その爽快さを取り戻してこその則本昂だ。野球が進化し、シンプルな投法が主流となるなか、絶滅危惧種になりかかっているワインドアップ。だが、その一見無駄かもしれないところに美が宿る。
6月2日、則本昂はヤクルトを相手に6回で10奪三振。自身40度目となる2桁...

プロ野球やアマチュア野球、ソフトボールなどの球技で日々奮闘する選手やスタッフたちの姿を描くコラム「勝負はこれから」。日本経済新聞の篠山正幸編集委員が担当します。