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復活期すマスターズ 15年覇者スピース「進歩続ける」

4年ぶりの優勝から1日後、マスターズの打球練習場でスイングチェックに余念がないスピース=AP

前週の米男子ゴルフツアー、テキサス・オープンで実に4年、出場83大会ぶりの優勝を飾ったジョーダン・スピース(米国)がオーガスタ入りしたのは5日・月曜未明の午前1時だった。夜が明けて昼の12時にコースを訪れると、まだまばらとはいえパトロンの姿があった。

「楽しい。昨年の11月よりは多かった(笑い)。パトロンは大会の一部。特に週末、オーガスタの谷に響きわたる歓声は大きな役割を果たしていると思うよ」。いの一番で臨んだ公式記者会見の席上、史上初の無観客で行われた2020年秋から通常開催に戻ろうとするマスターズ・トーナメントの姿勢を支持した。

世界アマチュアランキング1位からプロ転向後、13年に10代で初優勝。14年に初出場のマスターズで準優勝、翌15年に通算18アンダーの大会タイ記録(当時)で初制覇をなし遂げると、そのまま17年までに全米オープン、全英オープンとメジャー3冠を手中に収めた。スランプに襲われたのは、そうやって急ぎ足で生涯グランドスラムに王手をかけたあとのこと。

不調の理由をずっと本人は口にしなかった。「言い訳はしたくなかった」。ぽつりと明かすようになったのは、今年2月のフェニックス・オープン、AT&Tペブルビーチ・プロアマで3日目首位に立ち、4、3位で終えるなど復調に手応えを感じてから。通称「ネズミ」、左手にはがれた骨片が見つかり、痛みを感じながら試合に出続けるうちにめざしてきたスイング改造の進み具合も遅れてしまったという。

昨年末時点の世界ランキングは82位まで落ち、米ツアーの通常試合より上位に位置づけられる世界選手権シリーズ、2月のワークデー選手権は出場できなかった。「あれはこたえた。健康でプレーできるのに、その週の試合に出られないとは」。持ち前の闘争心に火がついた。

21歳、2度目の出場での優勝により、けがや病気をしない限り出場できるマスターズ。「マスターズは世界で一番のトーナメント。僕はここにいるのが好きだ」。オーガスタでプレーする上で自身の強みはパッティングだという。「ほかのどこよりも中長距離のパットのタッチの繊細さが要求される。ボールのスピードコントロールが大事」

早熟の天才ゴルファーも27歳。「ゴルフでは多くの選手のキャリアが始まるのはこれから。(20代でメジャータイトルを逃してきた)フィル(・ミケルソン)が04年のマスターズで勝った年齢(33)まで僕にはまだ何年もある。長いゴルフ人生、いろいろある」。もう27歳でなく、まだ27歳。今週もめざすのは取り組み続けるスイング改造と向き合い、「一日ちょっとずつでも進歩を続けていくこと」と達観している。

(串田孝義)

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