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燃料電池の電動アシスト自転車試作 山梨大学など

燃料電池の電動アシスト自転車の試作機について説明する飯山明裕センター長(31日、甲府市の山梨大学燃料電池ナノ材料研究センター)

山梨大学や液晶・半導体製造装置の日邦プレシジョン(山梨県韮崎市)などは燃料電池(FC)の電動アシスト自転車の試作機を公開した。通常のアシスト自転車のバッテリーに比べ容量が大きく、2倍以上の約100キロメートルの走行が可能になるという。将来はシェア自転車として利用するほか、災害時の非常電源としての活用も期待する。

11月にはシステムを軽量・小型化した完成品に近い試作機に仕上げる。補助金などの条件が整えば、2022年度には県有地などで実証実験を始めたいとしている。

31日の完成披露式で、同大学燃料電池ナノ材料研究センターの飯山明裕センター長は「軽量化と回路の制御を工夫して走行距離を3倍にしたい。国産の燃料電池の発電装置を積んでの商用化は初めて。汎用の燃料電池の国産化を見守ってほしい」と述べた。

燃料電池の電動アシスト自転車に試乗する山梨県の長崎幸太郎知事(31日、山梨大学燃料電池ナノ材料研究センター)

山梨県の長崎幸太郎知事は「乗り心地はよかった。県としては水素・燃料電池の研究・開発に向けシェアサイクルとしての実証実験や普及を後押ししていく。全県で広まれば防災力も高まる。避難所に自転車で駆けつけて非常電源にできる」とした。

飯山センター長によると、今回のFC電動アシスト自転車は18年度から開発を具体化させたという。東海技研(川崎市)がシェアサイクル事業で使用している電動アシスト自転車をベースに、日邦プレシジョンが山梨大の技術を活用して水素から発電する汎用の小型の燃料電池システムを開発した。

1.1リットルの水素タンクにより現時点で100キロメートル走行できるが、制御装置の小型化や8キログラムある装置を4キログラム以下に軽量化して走行距離を延ばす。水素の安定的な供給も課題で、今後、県有地の実証実験で水素燃料の供給体制の確立も進める。

山梨県は水素・燃料電池関連産業の集積地「やまなし水素・燃料電池バレー」の創成をめざしており、山梨大学などとともに水素・燃料電池産業の振興に取り組んでいる。国産燃料電池の開発・実用化に向けた電動アシスト自転車の開発もその取り組みの一環だ。

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