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中国5県景況感、1年3カ月ぶり悪化 半導体不足やコロナ

日銀が1日発表した中国地方の9月の全国企業短期経済観測調査(短観)は、企業の景況感を示す業況判断指数(DI)が全産業でマイナス3だった。前回(6月)から3ポイント下落し1年3カ月ぶりに悪化した。半導体不足や部品調達難の影響で自動車産業の回復が足踏み。新型コロナウイルスの緊急事態宣言で宿泊・飲食など非製造業も厳しい状況が続く。

業況判断DIは景況感が「良い」と答えた企業の割合から「悪い」と答えた割合を引いた値。調査対象は770社で769社が回答。全国の全産業DIはマイナス2と前回から1ポイント上昇した。

全27業種のうち10業種でDIが改善、12業種で悪化した。製造業は6月から横ばいの1だった。先進国で新型コロナのワクチン接種が進み経済活動が再開、素材の輸出などが好調だ。

化学は6ポイント上昇の47。日銀下関支店の蒲地久司支店長は「アジアを中心にプラスチックや医薬品、IT(情報技術)関連の需要が好調で、今後も高操業が続く見込み」と話す。

一方で自動車の回復は弱く、DIは14ポイント下降のマイナス28となった。悪化は2四半期連続。マツダは海外で需要が堅調だが、半導体不足に加え、新型コロナの影響で中国や東南アジアからの部品調達が滞り、8月の国内生産は前年同月と比べて半分の水準だった。

三菱自動車の水島製作所(岡山県倉敷市)では半導体不足の影響で軽自動車を7月まで減産した。8月にフル稼働に戻したが、マレーシアから電子部品などの調達が不安定になっており「生産の先行きは非常に不透明」(浜崎憲所長)という。製造業の先行きは横ばいの1を見込む。

非製造業のDIは4ポイント悪化してマイナス7となった。宿泊・飲食サービスは6ポイント上昇したがマイナス61とマイナス圏を脱せない。8~9月に広島県と岡山県に緊急事態宣言が出され、人出を抑えるため飲食店に厳しい営業制限がかけられた。全国的な移動自粛で観光需要もしぼんだ。

島根県によると、松江城の8月の入り込み客数は前年同月をさらに約15%下回る約1万3600人(暫定値)だった。松江しんじ湖温泉でホテルを運営する浅利観光の植田祐市社長は「8月の宿泊客はコロナ前の6割ほどだった」と話す。

宿泊・飲食サービスの先行きDIは22ポイント改善のマイナス39。全国で緊急事態宣言が9月末で解除され、売り上げ回復を期待する事業者も。皆生グランドホテル(鳥取県米子市)の伊坂明社長は「問い合わせや予約が入り始めている。ただ県外客の戻りはもう少し時間がかかるのでは」と話す。

全産業の先行きDIは横ばいの見込み。国内でワクチン接種が進んだものの、先行きを慎重に見る企業が多いという。

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