アルビス、ネットスーパー参入 受け取りは店舗で
北陸最大手の食品スーパー、アルビスは30日、今期(2022年3月期)中にネットスーパーに参入する方針を明らかにした。前日までにスマートフォンなどで予約し、仕事帰りなどに店舗で受け取る。野菜や精肉をキットにし、短時間の調理で済む商品も開発する。共働きが多い北陸の地域性を踏まえたサービスにする。

同日開いた決算記者会見で池田和男社長が明らかにした。秋以降に北陸3県や岐阜県にある同社の1店舗で始め、検証しながら広げていく。料金の設定や、ロッカーを使うといった受け取り方式などについて、現在検討を進めているという。
20年3月期から3カ年で進めていた中期経営計画は、新型コロナウイルスの感染拡大などで状況が変わったとして、新たに今期(22年3月期)から始まる3カ年計画を策定した。
前回の計画では22年3月期までに70店舗体制にする計画を掲げたが、「店舗の採算性を見極めて出店物件を見直した」(池田社長)ため、21年3月期末で61店舗にとどまる。新計画では24年3月期までに72店舗を目指す。19年に出店した岐阜県や今夏に進出する愛知県でどれだけ増やせるかがポイントになる。
同日発表した21年3月期の連結決算は、売上高が前の期比8%増の942億円、純利益が61%増の14億円だった。新型コロナの影響で家で食事をする人が増え、食品の売れ行きが好調だった。22年3月期の純利益は前期比27%増の18億円の見通し。売上高は938億円で、今期から収益認識に関する会計基準を適用するため前期と単純比較はできない。