横浜市、AIで空き家解体費用算出 クラッソーネと連携
横浜市は30日、人工知能(AI)を活用した空き家解体支援サービスを始めたと発表した。解体工事の一括見積もりサービスを手掛けるクラッソーネ(名古屋市)と協定を締結。スマートフォンなどで、空き家の解体費用と土地売却価格の概算額を算出できる無料のウェブサービスを始めた。市のサイトなどで周知し、空き家解体を促進したい考えだ。
「横浜市版 すまいの終活ナビ」のサイトを30日に立ち上げた。土地建物の面積や最寄り駅、接する道路幅などを入力すると、解体費用を自動で算出する。今回、土地の売却価格の概算額もわかるようにした。所有者にとって解体の資金計画がたてやすくなる。結果画面では市の補助金制度なども案内し、解体の検討を後押しする。
市によると市内には2018年度で約2万7800戸の戸建ての空き家があり、うち6400戸は破損など管理不全となっているという。空き家に関する相談は年間600~750件ほど寄せられるといい、市の課題となっていた。
同社は今後、土地の売却価格も提示できる同様の取り組みを他都市にも広げたいとしている。