島根銀行、SBI開発の勘定系システム導入へ 25年稼働

島根銀行は30日、SBIホールディングスなどが開発中の勘定系システムを導入すると発表した。2025年の稼働予定で、クラウド技術を採用して銀行業務のデジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する。SBIなどが開発する同システムの導入を決めたのは、地銀では福島銀行に次いで2行目。
新システムはSBI系のシステム会社がIT(情報技術)企業のフューチャーアーキテクト(東京・品川)と共同開発しており、米アマゾン・ドット・コム傘下のアマゾン・ウェブ・サービス(AWS)上で設計・構築されている。島根銀行は現在、日本IBM系のシステムを使用しているが、SBI系のシステムを他行と共用することで開発コストの負担を軽減する。
新システムでは顧客の入出金や振り込みなどの伝票を原則廃止し、電子データで管理する。印鑑も不要にする。新システムの導入で人材を効率配置し、力を入れているコンサルティング業務などに振り向ける。開設してから約4カ月ですでに50億円以上の預金を集めるなど好調な「スマートフォン支店」との連携もしやすくなるとしている。
同行が同日発表した22年4〜12月期の連結決算は純利益が前年同期比2.8倍の4億500万円だった。単体のコア業務純益は増資に関する一時的な費用を計上したため23%減の3億7500万円だった。
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