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三島信金、ファンド運営子会社設立 街づくり投資加速

三島信用金庫(静岡県三島市)は1日、ファンドの運営・管理などを専門に手掛ける全額出資子会社「さんしんキャピタル」を設立する。地域の主力産業である観光・まちづくり事業の分野などで、中小企業でも高まる直接金融による支援ニーズに幅広く対応する。専門家との連携を通じた事業承継や事業再生などの支援も強化する。

新会社はさんしんファンド(総額10億円)の運営管理を専門に行う。事業再生のため社債を引き受けたり、事業承継を円滑にするため拡散していた株式をファンドに集約したりする。信金でファンド運営の専門子会社をもつのは県内では初めてで、全国で見ても少ないという。

長泉支店(静岡県長泉町)に拠点を置く。4人体制で始め、地域経済活性化支援機構(REVIC、東京・千代田)への出向を経験した職員などを配置する。

さんしんファンドの既存の投資先は、社債引き受けが7社、株式引き受けが2社の計9社。すでに10億円のうち、4億円程度を投じているが22年度末までにファンド全額を使い切る計画。今後は新会社で、ESG(環境・社会・企業統治)といった新たな目的のファンドの組成・運営を増やすことも視野に入れる。

三島信金の営業区域である県東部は観光が主要産業で、DMO(観光地経営組織)などもある。観光地のまちづくりなどには多額の投資が必要な一方、事業の成否が読みづらい面もある。融資部の金井信久副部長は「返済が不要で資金繰りが楽になる。中小企業の選択肢を広げることにつながる」と話す。

21年版の中小企業白書は、2月時点の民間調査をもとに「ファンドの活用を検討している企業が増加していることが推察される」とした。増資による資金調達を検討する中小企業の68.5%が、検討を始めた時期を「コロナ感染拡大を踏まえた」時期と回答したためだ。

一方、同白書では中小企業全体の9割以上でファンドを活用する意向がないことも示された。「持ち株比率が低下し経営の自由度が下がる」「出資者の候補が思い当たらない」との懸念が大きい。中小企業は経営の自由度の高さが魅力でもある。経営に介入できるほど取引先との関係性を築いてきたか、地域金融機関としての真価が問われる。

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