/

群馬・八ツ場でクラフトビール、関東の水源から新名産に

群馬県の八ツ場ダム周辺の活性化につなげようと、新たなクラフトビールが誕生した。同県長野原町が建設した観光施設「川原湯温泉あそびの基地NOA(ノア)」にこのほどビール醸造所が完成。4月中にオリジナルビール4種の販売を開始する。関東の水源として伏流水や地元産の原料にこだわり、名産品に育てたい考えだ。

2020年8月に開業したノアは、JR吾妻線の川原湯温泉駅から徒歩1分程度。八ツ場ダム湖の「八ツ場あがつま湖」の湖畔に位置する。キャンプ場やバーベキュー場、日帰り温泉、カフェなどが入っており、八ツ場ダム周辺の新しい観光スポットの一つだ。

クラフトビールの製造拠点となる醸造所「川原湯温泉醸造舎」は、ノアの建物内の空いたスペースを活用して21年12月に完成した。バーベキューやキャンプといったアウトドア事業などを手掛け、ノアのキャンプ場も運営しているイノーバー・ジャパン(東京・台東)が醸造所の運営を担う。ビールの生産はアウグスビール(東京・文京)の醸造家に委託する。

21年12月に300リットルの発酵タンク2基などを設置し、1月から醸造を開始。第1弾としてエールビール2種、ラガービール2種の計4種のクラフトビールを造った。

エールの名称は「臥龍岩(がりゅういわ)」と「昇龍岩(しょうりゅういわ)」、ラガーの名称は「金花山(きんかざん)」と「金鶏山(きんけいざん)」。八ツ場ダムの建設で湖に沈んだ岩と川原湯温泉の周辺にそびえる山から取った。

初年度から年間1万リットルの生産を計画しており、4月中にはノアで試飲や販売を始める予定。併設するキャンプ場やバーベキュー場での提供や川原湯温泉の旅館・飲食店でも取り扱ってもらう方針で、将来は瓶詰めして土産としても展開を予定する。

八ツ場ダムは建設過程における大きな論争で注目を集めた。ただ知人の紹介でノアの建設・運営に携わるようになったイノーバー・ジャパンの新保孝三会長は、同町に足を運ぶ間に周辺の自然や生活環境に魅了されたという。「目の前にある(湖の)水は、関東の水源。ビールで川原湯温泉に目を向けてもらえるようなきっかけをつくりたかった」と話す。

ビールは川原湯温泉エリアの伏流水を使うなどこだわる。アウグスビールの坂本健二社長は「天然の良い水が使えるというのは、(ビールづくりにとって)とても大きな要素」と話す。

今後は地元で採れたホップや牛乳などの原料を使って、この地ならではの新たなビールの製造も計画している。新保会長は「長野原の新しい名産になれば」と意気込む。川原湯温泉協会の樋田省三会長は「川原湯温泉だけではなく、ダム湖一帯の名脇役になって欲しい」と期待感を示す。

(田原悠太郎)

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン