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保育所のキッズコーポ、海外開拓 中国で「自由保育」

子供が主体となる保育施設運営を海外でも広げていく(中国・西安市の保育園)

保育施設運営のキッズコーポレーションホールディングス(宇都宮市)が海外展開を加速する。中国の不動産会社、中梁控股集団(上海市)と戦略的パートナーシップ契約を締結。同社が山東省で開発している大規模住宅内の保育所の共同運営を始める。子供の主体性を重視する教育が中国でも今後広がるとみて先手を打つ。巨大市場開拓を海外事業の成長に向けた足がかりにする。

キッズコーポレーションホールディングスは海外展開を加速する(宇都宮市の本社)

キッズコーポは現地の保育施設運営会社とパートナーシップ契約を結び、自社の保育ノウハウを提供するビジネスモデルで海外展開を進めている。提携先からは売上高の一部を受け取る。中国では2020年8月に西安市の同業者とパートナーシップ契約を結んでおり、中梁は2社目となる。

保育所は中国山東省で再開発を進めている大規模住宅地の中に設け、2022年度中の開業を目指す。受け入れる子供の数などは中梁と検討中だという。

キッズコーポは中国を中西部、東北部、北京周辺、長江三角州、広州、山東省、その他という7つのエリアに分割。それぞれエリアごとにパートナーを開拓して、事業を拡大する計画だ。中国事業を担当する同社の賈濛濛氏は「7エリアを今後、24省に分けてさらにパートナー企業を広げていく」と説明。今後10年で各省に50園、合計1200園に広げることを目標としている。

パートナーの保育園を広げる一方、教育の質を維持する仕組みづくりも必要だ。現在は新しい保育園の開設に向け、日本から保育士を中国に派遣して現地の保育士に教育方法を伝えている。今後、独自の認証制度を設けて保育園ごとの評価を星の数などで見える化する考えだ。

キッズコーポは子供が主体となり自発的に好きな遊びに取り組む「自由保育」に特色がある。大塚雅一社長は「中国でも先生が作ったカリキュラムに従うのではなく、子供が主体となる教育に変わろうとしている。中国で新しいスタンダードをつくっていく」と意気込む。

キッズコーポは国内で約230園を展開。20年12月期の売上高は約70億円で19年12月期に比べ15%増えた。ただ大塚社長は「国内の保育所事業はすでに頭打ち」と指摘する。少子化は加速しており、日本国内だけで事業を拡大していくことは厳しい。

キッズコーポは20年に学習塾の明光ネットワークジャパンからシンガポールにある日系駐在員向けの保育園事業を買収するなど、海外展開を進めている。人口約14億人を抱える中国の巨大市場でキッズコーポ流の教育が受け入れられれば、海外市場の開拓に向けた大きな足がかりになる。将来は海外事業の売り上げ規模を国内事業と同程度まで伸ばすことを目指す。

(宇都宮支局 桜井豪)

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