中国5県、転出超過続く 広島は全国最多に

総務省が28日発表した2021年の住民基本台帳人口移動報告によると、中国5県はいずれも転出者数が転入者数を上回る「転出超過」が続いた。転出超過数は山口県、島根県を除く3県で拡大した。広島県は7159人と前年比1889人増え、全国で最大となった。人口流出が止まらない状況だ。
転入は鳥取県を除く4県で減った。岡山県は減少率が1.6%と中国5県で最も大きい。一方転出は鳥取、広島、岡山の3県で増え、山口、島根の2県は減った。この結果、転出超過数は広島県が7159人でトップ、次いで岡山県の3195人となった。
市町村別にみると、中国5県で転入超過数が最も多かったのが島根県出雲市の771人。外国人定住策などに力を入れ、日本人・外国人ともに転入超過となっている。
次いでマツダの本社がある広島県府中町の758人、広島県東広島市の554人の順。府中町は全国の町村のなかで転入超過数がトップだった。一方、転出超過数が最大なのは広島市の2632人。次いで日本製鉄の製鉄所が21年9月に高炉を停止した広島県呉市の2108人だった。