山形・みよし工業、抗菌合金でドアハンドル

板金加工のみよし工業(山形市)は日本ガイシの抗菌合金を使ったドアハンドル(取っ手)を製品化し、発売した。清掃頻度の軽減につながるとして、医療・介護施設などに売り込む。同合金を初めて加工した技術力が評価され、東北ニュービジネス大賞の奨励賞を受賞した。
日本ガイシのニッケルすず銅合金「GMX」は、さびにくく輝きが長続きするほか、高い抗菌効果が期待できるという。これまで加工事例がなかったが「普段から手作業が多く、金属や道具とよく対話している職人たちの技術力が見初められて」(斎藤栄作社長)、曲げ・溶接・磨きなどの板金加工を依頼されたという。
コーティングとは違い素材そのものが銅イオンによる抗菌効果を持つため、傷が付いても半永久的に効果が持続する。既存のドアハンドルとの交換もドライバー1本で簡単にできるという。医療現場など清潔な環境が求められる施設に売り込む。1本4万4000円。今後、ドアノブや蛇口など取り換え可能な金物類への応用も目指す。