/

はなまるの廃棄うどんでバイオマス発電 高松市が実験

高松市は「はなまるうどん」を経営するはなまる(東京・中央)から廃棄うどんの提供を受け、バイオマス発電の実験を拡大する。廃棄うどんの投入量を4倍にし、発電量がどれぐらい増えるか検証する。「うどん県」とも呼ばれる香川ならではの発電方法で、脱炭素やフードロス削減につなげる。

高松市は市内の下水処理施設で、下水汚泥を処理する過程で発生するガスを燃料とした発電事業を行っている。年間約250万キロワット時の電力を四国電力に販売し、収入は約1億円にのぼる。

一方で夏場などはガスの発生量が減り、通年でも発電設備の稼働率を高める余地があることから、汚泥に廃棄うどんを混ぜて発電量を増やす実験を6月からしている。

うどんは下水処理場内にある消化タンクに、下水汚泥とともに投入する。消化タンクは汚泥を発酵させて体積を減らす役割を持つが、この際にメタンガスが発生。ガスを燃料に隣接する発電機を動かしている。発電時に発生した熱は汚泥の発酵に使う。

これまで廃棄うどんは地元でうどん店を経営する「さぬき麺業」(高松市)から1日あたり約20キログラムの提供を受けていたが、市の取り組みを知ったはなまるから提案があり、10月末から新たに1日あたり約60キログラムの提供を受ける協定を結んだ。投入するうどんの量は4倍程度に増え、発電量が増えたかどうかがより検証しやすくなる。

はなまるは高松工場(同市)で発生するうどんの切れ端や打ち粉などほぼ全量を無償で市に提供する。これまでは廃棄物として捨てていた。

10月にあった協定締結式で高松市の大西秀人市長は「実験を拡大し、食品ロス削減の推進やクリーンエネルギーの創出につなげたい」と抱負を述べた。はなまるの前田良博社長は「創業の地である高松市に少しでも恩返しをしたい」と話した。

現状から10%発電量を増やすには、1日あたり1.2トンの廃棄うどんが必要になると市はみている。他のうどん店からも提供の提案があり、今後も投入量を増やしていきたい考えだ。一定の発電量の増加を見込むと判断した場合、設備投資をして処理能力を増やすことも視野に入れる。

香川県には大規模なバイオマス発電設備がこれまでなかったが、坂出市に国内最大級となる発電所を建設し、25年に運転を開始する計画がある。燃料には木質ペレットを使う。(鈴木泰介)

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

企業:

セレクション

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

新着

注目

ビジネス

ライフスタイル

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン
図表を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した図表はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン