/

スズキの世界四輪生産1割減 インドけん引し後半巻き返し

後半の盛り返しをインドがけん引している(写真は同国グジャラート工場)

スズキが28日発表した2020年度の四輪車生産・販売統計(速報値)によると、世界生産は19年度比で11%減の265万1148台だった。2年連続の縮小だが、マイナスは小幅に抑えた。コロナ禍の当初の落ち込みから主力のインドのけん引などで巻き返した格好だ。ただ同国では爆発的な感染拡大もある。先行き不透明感はなお根強い。

「厳しいコロナ禍のなかで(挽回で)大きな成果を上げた」。28日朝、鈴木修会長はコロナ禍で打撃を受けた昨年度を振り返った。前半に工場や販売店の稼働が停止。特にインドでは昨年4月の生産がゼロになり、「(会社の危機だった)1970年代の国内自動車排ガス規制に次ぐ衝撃」だったという。そんな危機からの挽回だった。

けん引したのが世界生産の過半を占めるインドだ。ヒンズー教の新年を祝う「ディワリ」など秋の祭事商戦で挽回し、その後も個人消費の回復を受けて販売好調が続く。コロナ下で公共交通機関の代わりに自家用車を使う新たな需要も多いという。20年度全体では9%減ったが、昨年9月以降、単月で過去最高を記録した月も相次いだ。

インド以外の主な生産地域では同国に比べれば回復に差はあるが、コロナの影響が落ち着いてきた地域もある。20年度の生産はハンガリー(31%減)、インドネシア(39%減)、パキスタン(43%減)、タイ(42%減)で軒並み縮小したが、21年3月はハンガリー(53%増)、パキスタン(57%増)などで盛り返してきた。

国内生産の落ち込みは比較的軽微だった。20年度は2%減の93万116台。コロナの影響で部品の調達が滞り昨年4~5月に一部工場の操業を止めて生産が落ち込んだが、6月以降は持ち直している。国内販売は巻き返しもあり4%減の64万7222台だった。輸出は欧州向けが好調に推移し20万6179台と13%増えてけん引した。

世界販売は10%減の257万1207台だった。

先行きはワクチン接種の進展に伴う世界経済の回復に期待がかかるが、コロナが改めてインドに影を落とす。同国は感染再拡大で新規感染者が世界最多に浮上。鈴木会長は「一部地域で実施されているロックダウン(都市封鎖)が他の地域に広がれば、生産や販売に影響するリスクがある」とみて、警戒を改めて強めている。

自動車業界の生産に響く世界的な半導体不足も懸念材料だ。21年3月は休日出勤や残業を調整したが「生産への影響はほとんどなかった」(広報部)という。しかし4月以降は一部工場を止める動きもある。「年度全体では生産を振り替えるため減産に当たらない」(同)と説明するが、半導体不足の解消は時間を要するとの見方もある。

すべての記事が読み放題
有料会員が初回1カ月無料

新型コロナ

新型コロナウイルスの関連ニュースをこちらでまとめてお読みいただけます。

ワクチン・治療薬 休業・補償 ビジネス 国内 海外 感染状況

関連トピック

トピックをフォローすると、新着情報のチェックやまとめ読みがしやすくなります。

関連企業・業界

企業:

セレクション

トレンドウオッチ

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

新着

注目

ビジネス

暮らし

フォローする
有料会員の方のみご利用になれます。気になる連載・コラム・キーワードをフォローすると、「Myニュース」でまとめよみができます。
新規会員登録ログイン
記事を保存する
有料会員の方のみご利用になれます。保存した記事はスマホやタブレットでもご覧いただけます。
新規会員登録ログイン
Think! の投稿を読む
記事と併せて、エキスパート(専門家)のひとこと解説や分析を読むことができます。会員の方のみご利用になれます。
新規会員登録 (無料)ログイン