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千葉県内路線価、8年連続上昇 新型コロナ下で底堅さ

東京国税局が1日に発表した2021年の路線価(1月1日時点)によると、千葉県内の標準宅地の対前年変動率は前年比0.2%と、8年連続の上昇となった。新型コロナウイルスの感染拡大による不動産取引の停滞で全国平均が前年より下がる中、関東甲信越で唯一、対前年プラスとなった。上昇幅は9年ぶりに前年を下回ったものの、底堅さを見せた形だ。

路線価は相続税や贈与税の算定基準となる。公示地価の8割を目安にしながら実際の売買事例などを見て正式に決められ、国税庁が公表する。

県内路線価が最高だったのは「船橋駅前通り」(船橋市)で1平方メートルあたり208万円だった。一帯がトップとなるのは8年連続となる。2位以降は「本八幡駅前通り」(市川市)が151万円、「ハウディモール」(柏市)が142万円、「千葉駅前大通り」(千葉市)が118万円と続く。都内とのアクセスが良く、住宅や商業施設も充実した県北西部が引き続き上位を占めた。

上昇率ベースでは、船橋駅前通りは前年の13.2%を下回る1%、「本八幡駅前通り」は同19.7%を下回る3.4%となるなど、軒並み前年を大きく下回った。千葉県不動産鑑定士協会の佐藤元彦会長は「20年は4~5月に発令された緊急事態宣言で不動産取引が大幅に減ったことが背景にある」と指摘する。

その上で「都心に勤務できる範囲の中で比べると、千葉は埼玉や神奈川より相対的に住宅が安く立地も広い。年後半にかけて都心で働く世帯が『3密』を避けて値ごろな中古住宅を探しに来ることが増えた結果、標準宅地がプラスを維持した」と述べる。

一方、都心から遠く人口減少が続く郊外立地は引き続き伸び悩みが続く。県内14カ所のうち、路線価が上昇したのは5地点、横ばいが8地点、下落は1地点だった。そのうち、上昇したのはいずれも県北西部エリア。成田や東金などは横ばい、銚子は前年比1.4%下落と、15年連続で前年割れとなった。

新型コロナの感染拡大以降、郊外自治体では「3密」の心配がないことを打ち出しながら、「ワーケーション」などに絡めたオフィス誘致制度などを整え、街に人を呼び込もうという動きが広がってきた。ただ現実には、大手をはじめ郊外にかじを大きく切れる企業は少なく、期待していたほどの申し込みが来ていない自治体も多い。ワクチン接種が進み都心回帰の動きに戻る中、街にどうにぎわいを戻すか、郊外自治体はあらためて問われている。

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