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北陸電力の22年3月期、純利益56%減 燃料高で下方修正

北陸電力は28日、2022年3月期の連結純利益が前期比56%減の30億円になりそうだと発表した。従来予想は27%減の50億円だった。石炭や原油といった燃料価格の上昇で、約190億円のコスト増を見込む。欧州や中国で続くエネルギー危機を受けた燃料の高騰が、同社の経営にも影響を及ぼす。

売上高は9%減の5800億円を見込む。従来予想の5200億円を上回る。今期から再生可能エネルギー特措法賦課金などが売上高から除かれるため減収だが、実質的には増収になる。前期に新型コロナウイルスの感染拡大で工場の操業が低水準だった反動が出るほか、首都圏を中心とする新規顧客の獲得が寄与する。

営業利益は44%減の100億円になりそうだ。石炭や石油、液化天然ガス(LNG)は高騰が響く。アジア市場で指標とされるオーストラリア産石炭のスポット(随時契約)価格は6日に過去最高値をつけた。

通期の燃料価格の見通しを石炭は1トンあたり100ドルから165ドル、原油は1バレルあたり60ドルから75ドルに引き上げた。火力の電源比率が5割以上で、石炭火力を中心としている北陸電力にとっては痛手となる。

今冬に需給が逼迫するリスクもある。21年1~2月には寒波の影響で電力需要が急増した。電力供給の余裕度を示す予備率は、安定供給に必要とされる3%を大きく下回り、1.1%まで低下した。LNGは各国で奪い合いとなり、卸電力市場からの電力調達も難しかった。

松田光司社長は28日の記者会見で、冬季の電力需要増や不測の事態に備えて燃料の在庫を増やす方針を示した。今期の北陸エリアの予備率は2月に3.9%まで下がると予想されており、「安定供給のための準備は万全を期す」と話した。

志賀原子力発電所2号機(石川県志賀町)は再稼働に向け、早ければ11月にも原子力規制委員会による現地調査が行われる方針だ。調査を経て、断層の活動性の最終的な評価が始まる見通しだ。松田社長は志賀2号機について「カーボンニュートラルの達成に向けて不可欠。地元の理解を得ながら、1日も早い再稼働につなげたい」と話した。

同日発表した2021年4~9月期の連結決算は、純利益が前年同期比67%減の56億円だった。燃料価格の高騰に加え、七尾大田火力発電所(石川県七尾市)などの修繕費がかさんだ。売上高は12%減の2716億円だった。

(前田悠太、前田龍一)

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