宮城県の広域防災拠点、整備完了は32年度に
宮城県の村井嘉浩知事は27日の記者会見で、仙台市内に計画する広域防災拠点の整備完了が遅れ、2032年度中になると発表した。現在JR貨物が仙台貨物ターミナル駅として使用している土地に整備するが、同駅の宮城野区岩切地区への移転に必要な工事が増え、移転完了が遅れることが判明した。

貨物ターミナルの移転完了は29年度となり、既存の設備撤去などに3年ほどかかる見通し。整備完了時期は当初の20年度から大幅に遅れるが、村井知事は「県の税金を使う以上、時期に重きを置いて結果として無駄遣いをしたということがないように指示している」と強調。事業費が上振れするとの見通しも示した。
広域防災拠点は17.5ヘクタールの土地を災害時に活用できるようにする計画。東日本大震災時に支援部隊が集結する拠点を十分確保できなかったことや、物資集積や中継の拠点がなく被災地への輸送が遅れたことを踏まえ、整備方針が決まった。
東日本大震災から12年となった被災地。インフラ整備や原発、防災、そして地域に生きる人々の現在とこれからをテーマにした記事をお届けします。
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