味の素冷凍食品、千葉工場に20億円投資 低炭素型で炊飯

味の素冷凍食品は千葉市内の千葉工場に冷凍米飯の生産を集約する。老朽化で操業を終える大阪工場(大阪市)の生産分を引き継ぐため約20億円を投じて設備を増強。二酸化炭素(CO2)の排出量抑制につながる低炭素型の炊飯ラインを導入する。4月に完成を予定し、千葉での生産規模を3〜4割拡大する。
27日、千葉市役所で市が事業計画認定通知書を交付した。同社の羽賀俊弘執行役員は「新型コロナウイルス禍による内食需要の高まりで家庭用冷凍食品の市場が活性化しているが、価格を含めた過当競争になっている」と述べ、大消費地に近い千葉への生産集約によって効率化を狙う。
従来は炊飯釜が動くライン全体を下からガスで加熱するが、新ラインは個々の釜で炊き上げ、「CO2をかなり削減できる」(阿久沢伸介生産戦略部長)。千葉では主に家庭用の人気商品「ザ★チャーハン」を生産するが、増強後は他の家庭・業務用やコンビニ向け商品も生産する。

千葉市は企業立地促進事業補助金により同社に固定資産税と都市計画税に相当する額を補助し、新規雇用に応じた奨励金を出す。工場の従業員は4月までに30人程度増える予定という。
神谷俊一市長は「従業員の定着支援や今後の拡張に関しても担当の企業立地課がワンストップで対応しており、相談してもらえれば」と企業誘致策をアピールした。
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