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スケートボード場整備、首都圏でじわり広がる

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2020年11月、千葉県南房総市に誕生したスケートパーク

東京五輪での日本勢メダルラッシュで新種目ながら注目が集まったスケートボード。滑走できる公園「スケートパーク」の整備が首都圏で広がり始めている。国内では公園や公共スペースでスケートボード禁止の場所が多く、愛好家や初心者らからの専用施設整備を求める声の高まりに、自治体も対応に動き出している。

「オリンピックの影響もあり、スケートボードを始めたいという人が増えてきた」。2020年11月に千葉県南房総市でスケートパーク「grind land 氵SUNZUI」を開いた本間一功さんは話す。同パークには日本では珍しい、逆立ちしながら滑るトンネルなどがあり、遠方から滑りに来る人もいるという。

初心者を含む利用者増加を受け現在、パークに隣接する空き家を改修し屋内練習場などを建設中。設計・建築には建築を学ぶ学生が参加し、資金はクラウドファンディングで集めた。スケートボードショップも併設し、10月開業を目指す。

空き家を改修して屋内練習場を建築

千葉市では「蘇我スポーツ公園」(中央区)内に22年4月、スケートボードや自転車競技のBMXなどを楽しめるスケートパークが誕生する。市の公共施設では初めてで、担当者は「スケートボードはルールにこだわらず、子どもから大人まで参加できる。市民が継続的にスポーツができる場を目指す」と意気込む。

スケートボードを楽しむ環境整備の動きに、東京五輪は追い風となった。東京都は、東京五輪でスケートボード競技が開かれた仮設施設「有明アーバンスポーツパーク」(東京・江東)を恒久施設とすることも視野に検討しており、都の担当者は「なるべく早く方針を決めたい」としている。

地元の江東区も施設の恒久化を要望する一方、区内の夢の島地区に練習場を新設する方針だ。東京五輪で同区出身の堀米雄斗選手が金メダルを獲得し、区民からはパーク設置を求める声が上がる。

新設する練習場は初心者向けにする方向で、22年にも整備する。8月上旬に山崎孝明区長を表敬訪問した堀米選手は「日本にはまだまだスケートパークがない。うまく造れたら初心者と上級者どっちも楽しめるパークができると思う」と練習場新設への参画に意欲を見せた。

開業に向けて準備を進めるさいたま市のスケートパーク

さいたま市内でも10月、スケートボードやBMXを楽しめる施設「POSSIBILITY PARK」が誕生する。約1300平方メートルの屋外施設で、米カリフォルニアの街並みをイメージした。「歩ければ何歳からでも参加できる」という初心者向けスクールも運営する見込みで、既に問い合わせが寄せられているという。

子どもたちが身近に競技を楽しめる施設が少ないとして、地元建設会社の社長が施設運営の新会社ENISHI(さいたま市)を設立し、企画した。施設担当者は「子ども連れの親子が楽しめる施設にしたい。ここから五輪選手が出てくれれば」と期待する。

神奈川県藤沢市は、プール施設「旧鵠沼プールガーデン」跡地を活用して01年に開業し、スケートボードやBMXなどに対応する「鵠沼海浜公園スケートパーク」を再整備する。民間資金で公園整備を進める「パークPFI」を活用して事業者公募を進めており、21年度内に事業者を選定。23年度中をメドに開業する計画だ。

(桜井芳野)

#スケートパーク スケートボードや自転車BMX、インラインスケートなど舗装された路面を利用するストリートスポーツの専用施設。「ランページ」や「ボール・プール」と呼ばれる湾曲した滑走面や、「バンク」(坂)、「カーブ」(縁石)、「レール」(手すり)などの構造物で構成される。自治体のほか個人や民間企業が運営する施設もある。

NPO法人日本スケートパーク協会が行った調査によると、2021年5月現在、国内のスケートパークは公共・民間を合わせ418施設で、このうちスケートボードを利用できるのは399施設。同協会は「人口あたりの施設数を発祥地である米国と比べた場合、日本は約1100施設足りない」としている。

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