高知大学・高知銀行、大学発の企業支援ファンド設立

高知大学と高知銀行は大学発スタートアップの支援を目的とした投資ファンド「高知県発ベンチャー投資事業有限責任組合」を設立した。ファンドの規模は約2億円。高知大の研究シーズ(種)を活用する企業などに投資し、地域経済の活性化につなげる。
ファンド運営は、高知大関連の一般社団法人日本アクアスペースと高知銀が出資して設立した「高知産学連携キャピタル」が担う。地域経済活性化支援機構(REVIC)がバイオや物理・化学、知的財産、財務などの専門家を派遣して協力する。
当初のファンドは高知銀が2億円、キャピタルが100万円を出資した。期間は2030年12月31日まで。まず2件の投資を目指す。今後は地元企業などに追加出資を求め、支援の対象を県内の他大学などにも広げる。
REVICは15年以降、鳥取大、島根大、徳島大で同様のファンドを手掛けており、これまで計13件の投資実績がある。
キャピタルの田中雅範社長は「高知大は農林水産業などに魅力的な種がありそうだ」と説明。高知大の桜井克年学長は「企業が育つ土壌が整った」と期待した。