長野・小布施で耕作放棄地判定アプリの実証実験
アグリテックベンチャーのサグリ(兵庫県丹波市)などが、長野県小布施町で耕作放棄地を判定するアプリの実証実験を進めている。衛星データを活用して放棄地を判定する仕組みで、23~25日にはアプリを使いながら町内の実際の放棄地を確認する作業などを実施。実験結果をもとにアプリを改良していき、今後の本格販売につなげる。

実験には4者が参加。サグリや小布施町農業委員会のほか、衛星データを利用したサービス紹介のホームページを運営する羽生田鉄工所(長野市)なども携わった。
サグリのアプリの「アクタバ」は人工知能(AI)を使って衛星画像を分析し、土地の変化を調べることで耕作放棄地を判定する。現在、市町村にある放棄地は自治体の農業委員会などが全ての農地を見回りし、実態を確認している。アクタバを使うと、こうした作業の負担軽減につながる可能性がある。
小布施の実験ではアプリが搭載されたタブレットを町の農業委員らが持ち歩き、放棄地を実際に見て回った。サグリでは同様の実験を他の自治体でも展開しているが、長野県内では同町が初めてという。町の担当者は「放棄地の判定がしやすくなると、放棄地の売買の活性化などにもつながる」と期待していた。