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アート活動、滞在も販売も支援 香川琴平に施設

「こんぴらさん」の愛称で知られる金刀比羅宮(香川県琴平町)の参道口近くに、アーティストが滞在し創作活動を進めることができる施設が来春にも開業する。併設するカフェでは作品を展示販売し、作家の芸術活動を支援する。観光産業が新型コロナウイルスの影響で疲弊する中、新しい人流が生まれれば、継続的な町のにぎわい創出につながる可能性がある。

琴平町で本の販売などを手掛ける「栞や」の岸本浩希さんが事業を担う。琴平バス(琴平町)が所有する6階建ての空きビルを借り受け、カフェやアトリエ、宿泊設備などを設ける予定。

6月下旬には琴平町の移住者や地域おこし協力隊など約20人が集まり、ビルの改装作業を進めた。2階の天井を剥がし、廃材を回収するなど分担して作業を進める。天井を高くすることで開放感のある空間にする。

カフェスペースはアーティストだけでなく一般客も利用するため、親しみやすく入りやすい雰囲気にデザインする。カフェ業態を通じてアートに強い関心がない層とも接点をもてるようにし、販売面でも作家を支援していく。

岡山出身で2018年に移住した岸本さんは映像制作やダンサーとしての経験をもつ。芸術家に長期滞在してもらい地域活性化を目指す事業として「アーティスト・イン・レジデンス」があるが、岸本さんは「地域に寄せた作品を作ってもらうのではなく、作家が町からインスピレーションを受けてもらえれば」と話す。長期滞在が前提となり、賃貸として1カ月以上の契約で貸し出す方針。

滞在するアーティストと地域住民を引き合わせたり、町の仕事を紹介したりもする。イベントやワークショップなども開催し、ビルを起点として町に深く関わっていけるような案内所として機能させていく。

香川県の観光客動態調査報告によると、琴平の観光客数は08年に308万人、19年には263万人となっている。18年比で16%の増加を記録しているが、その後は新型コロナの影響で客足はにぶり、厳しい状況が続いている。観光業の町だけに、来訪客数は町のにぎわいに直結する。

琴平では近年、若者が移住して飲食店などを開業。20年にはパソナグループの地方創生(東京・千代田)が文具店をオープンするなど、新しい人の流れを生もうとする取り組みが進んでいる。観光以外の側面から交流人口を増やすことができれば、新しい形で町をPRしていくことも可能になる。(桜木浩己)

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