北陸銀行店舗に太陽光電力 北陸電力、富山に専用発電所

北陸銀行と北陸電力は25日、同行専用の太陽光発電所を富山市内に設置すると発表した。同日結んだカーボンニュートラルの推進に向けた連携協定の一環で、太陽光由来の再生可能エネルギーが北陸3県の店舗などに融通される。両者のもつノウハウを活用して協働し、地域の脱炭素化を後押しする。
「ほくほくソーラーパーク」は北陸銀の所有地に設置される。11月から着工し、2023年の夏ごろに稼働する予定だ。稼働後は同行の北陸3県の消費電力のうち約25%をまかなえるという。
敷地面積は約3万5000平方メートル。一般家庭の約1100世帯分に相当する年間約3300メガワット時の発電ができ、二酸化炭素(CO2)削減量は年間で約1600トンを見込む。
北陸銀と北海道銀行を傘下に持つほくほくフィナンシャルグループ(FG)はCO2の削減目標について、30年度までに13年度比46%減を掲げる。21年度は39%減だった。発電所の稼働で44%減になる見込みだ。

北陸銀は「オフサイトPPA(電力購入契約)」で再エネを導入する。発電所は北陸電力グループが所有する。北陸電のオフサイトPPAは福井県坂井市に設置したセブン&アイ・ホールディングス専用の太陽光発電所に続く2例目となる。
ほくほくFG社長を務める中澤宏頭取は記者会見で「発電所の設置で30年度の目標は前倒しで達成できると考えている」と語った。北陸電の松田光司社長は「電源の脱炭素化や再生エネルギーの開発は加速させていく」と話した。